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※16巻表紙。前回からうって変わって毎度のテイストに。なにげに五和の出番が増えつつ有るような。

※後方のアックア初稿(左)。13巻の発売前後に描いたものですが「誰だよお前」という突っ込みはナシの方向で。
 脳内でキャラのイメージが固まってない状態だと、こういう迷走は結構起こるものなのです……。

 右は初稿のレスポンスを受けての第2稿。1発目の原型をほぼ留めていない外見の変わりっぷりですが、
 「…んー、ライオンやトラ系の猫科大型肉食獣?」「一通さんみたいなモヤシっ子じゃあ無いだろうな絶対」
 といった辺りの、方針の"核"にあたる部分は意外と変化していません。

※15巻発売後に描いた3稿目。衣服が普通人っぽく、造型はワイルドさ微増。
 実際に本編で描かれた彼とはまたちょっと違う感じかも?

 ヴェントとテッラをデザインしたときは、『神の右席』を「禁書世界でのストレンジャー的な立場」
 と位置づけて描いていましたが、どちらかというとファンタジー要素が強めだった2名に対して、
 残り2名の造型はやや違う方針で描かれています。詳しくはフィアンマが主要キャラとして登場したときにでも。

※五和の学園都市バージョンその1。絵的なまとまりとしてはこっちの方が自然なのですが、
 本文との齟齬が発生したのでマイナーチェンジ版の↓その2へ以降。

※五和その2。"可愛いと言う様式"を宿命付けられ、同時に造型を激しく崩すことが出来ない、
 いわゆる萌え系フォーマットの女性キャラは、シリーズが長期化+キャラが増加するほどに
 テンプレ&ワンパターン化を避けることが次第に難しくなっていくので難儀なモノです……。(↓に続く)

※天草式の名有り脇キャラ一同。(↑の続き)その一方で端役、とりわけ男性キャラについては
 そのあたりの諸々を考慮する必要があまり無いので、メインキャラの引き立て役に専念しています。
 そういった中から、後あとになって予想の斜め上を行く大活躍キャラが出現しちゃったりするので、
 まったくもって油断ならないワケですが……白井とか浜面とか「超電磁砲」の初春とか!

 対馬と野母崎の2名については、実は11巻のカラー頁で既に登場していたりします。
 12巻以降の絵柄変更もあって、9割がたは別人同然ですが。

※オマケの神裂堕天使メイド・ver2。今巻では登場キャラやシーン配分などの都合で描かれませんでした。

※表紙ラフ。帯のウラに隠れてしまったインデックスがさりげに涙を誘いますが、
 当初は表紙に神裂(または神裂と五和)を想定していました。つまりインデックス以上の不遇を囲ったのは……?

 どうして神裂を表紙やカラー絵で一切描かなかったのかと言えば「存在そのものが特大のネタバレだから」です。
 加えて、終盤の見開きに至るまでの"溜め"も意図しています。これは本編を読めば解って貰えるはず!

 あ、ちなみに五和が作っているのは「大根と鶏手羽の炒め煮」です。

※17巻表紙。この巻は中盤以降の大きなネタバレ要素が満載なので、表紙で内容を気取られないよう、
 16巻でハブにされた神裂と、同じく16巻で帯に隠れたインデックスの軽い場面をセレクトしました。

※18巻表紙。変わってこの巻では「誰がフォーカスされて、何が起こるのか」を隠す必要が無かったので、
 メインの一人であるウィリアムと、ヴィリアンの2名になっています。

※英国ロイヤルズ・その1。女王エリザードと長女リメエア。この辺のキャラは萌えを意識しなくて良いので、
 メインとして動くキャラ達の"賑やかし"として、本道から逸れた作りになりました。

 リメエアさんは、何というか「護廷十三隊」とかに居そうですよね、こんな人。

※英国ロイヤルズ・その2。次女キャーリサと三女ヴィリアン。逆にこの2名は上2名より萌え寄り?

 キャーリサはズバリ「DS版ドラクエ5のデボラさん」が当初からイメージに有ったので、そのように。
 ヴィリアンも「ディシディアFFのティナ」のイメージが非常に強かったので、同じくその様になりました。
 実際の挿絵では、キャーリサがラフよりも少し大人びた感じになっています。

 しかし、意外かもですが、こんな風に"最初から"ゲームやアニメに明確な着想を得るのは珍しい事ですよ。
 「魔法とファンタジーの国の王女様」だったからかな?

※『新たなる光』その1。ベイロープとレッサー。彼女達は「魔術師らしくない、ラクロスとかやってそうな感じ」
 と言った指定が有ったので、最初にジャージめいた共通ユニフォームとシンボルを大まかに設定しました。

 後は「小悪魔的アイテム」を各自が持っているので、彼女達自身の造型もそれに引っ張られた感じです。
 "角"のようにも見える髪型とか、ちょっと意地の悪そうな雰囲気とか?

※『新たなる光』その2。フロリスとランシス。実はこの4名で「共通の意匠と色合いでバリエーションを作る」
 実験を密かに行ないました。これは後々になって登場する可能性が高い「アニェーゼ部隊の他の面子」を
 想定したものだったりします。彼女達にも「共通の意匠と色」が有るので。

 あと、余談ですがこの4名の内、絵になる予定が有ったのはベイロープとフロリスの2名だけでした。
 …が、こちらの手違いで、本来は絵になる予定に無かったレッサーのラフを出してしまったので、
 「こうなったら4人全員描いてやる!」となった次第です。

※カーテナ=セカンド&フルンティング。セカンドのラフはリファインの後、扉に採用されました。
 "細かい装飾"は得てしてパッと見の解り易さを欠くので、最近は滅多に採用する事も無いんですが、
 今回は当初から扉に使われる予定が有ったので、例外的にチマチマした感じになっています

 フルンティングはズバリ「龍の顎」と「巨大な十字架」を混ぜた感じになっています。
 ちなみにカーテナ=オリジナルについては、セカンドの派生デザインなので、正規のラフは起こされていません。

※グリフォンスカイ。グリフォンスカイについては物凄く描き直したかった&リライト後のイメージも
 有ったのですが、何しろ本編では影しか見えない代物なので、作業の優先順位からは脱落しました…。

 コレもそうですが、アスカロンやフルンティング、カーテナ次元攻撃、カヴン=コンパスなど、
 18巻では今までに無い数の超スケールギミックてんこ盛りですが、ほとんど描かれなかったのには
 一応の理由があったりします。物凄く掻い摘んで言うと、

 「文庫サイズの、キャラクター小説で、巨大構造物を"描き切る"事は非常に難しい」のです。

※『後方のアックア』ウィリアム=オルウェルとアスカロン。カーテナとは逆に、アスカロンは装飾の無い方が
 無骨さが出ますし、盾の紋章も映えるので、ディテールで無く形で見せる"トンデモ武器"といった風です。

 ウィリアムは16巻から更に手が入りました。そのうち「宿敵」と書いて「とも」とか言い出しかねない感じですが、
 端役も含めると100体近いキャラが描き起こされている禁書世界では、こういう人もアリじゃ無いでしょうか?
 みんながみんな、定規で計測したかのような同じ顔や体つきじゃ詰まんないですからねー。

※右方のフィアンマ。最初に「言動や能力にそぐわない、むしろ爽やかな感じ?」的な指定があったのですが、
 コイツが実に難物でした…もとより『赤』と言う色そのものが、爽やかさを表現しづらい色でも有りますし。

 神の右席については「上位に行くほど魔術師らしく無くなる」「外見は複雑→シンプルへシフトしていく」
 といったイメージを漠然と抱いていました。進化の過程で無駄を切り捨てていくような感じで。

 うーん…例えるなら"フリーザ様の変身"?

※五和・大精霊チラメイドver。神裂の『堕天使』メイドのような、イメージ的にも記号的にも解りやすい括り
 (羽根とか天使の輪と言ったような感じのアレです)が、『精霊』というカテゴリの場合だと
 いまいちハッキリと立ち現れて来なかったので、デザインにもその辺の「曖昧さ」が出てる気が。

※17巻表紙ラフ。上の表紙解説とやや被りますが、今回は「16巻でハブにされた2名を表紙にしたい!」
 と本文を貰ったときから思っていた贔屓目も有って、普段よりもカワイイ系テイストが強めですね。

※18巻表紙ラフ。17巻のあの引きなら、18巻は傭兵ウィリアム&王女ヴィリアンが表紙に来るべきだよね?

 ちなみに、ウィリアムはピンで表紙に置くには余りにゴツ過ぎて「禁書の表紙らしさ」を欠いてしまうので、
 ヴィリアンを据える事で、お堅い空気をすこしばかり中和させて貰いました。

※オマケ。アニメ版15話に1カットだけ登場した龍神乙姫(本体)のイメージ伝達用ラフ。
 以外に居そうでいなかった「ベリーショートの女性キャラ」を彼女に充ててみる。

 当然ながら、1カットのみの登場である乙姫が、レギュラーを喰ってしまう程の超インパクトな外見では
 元も子もない(加えて『原作の名有りキャラがアニメ初登場』的な+補正が多分に生じる)ので、
 際立った特徴や色は限りなく削るよう心がけました…いや、別に乙姫に恨みが有るわけじゃ無いんですが。

※19巻表紙。事実上、15巻の続編にあたる内容なので、表紙も15巻のそれを受け継ぐ形で、
 色相や彩度の類を極限まで削ぎ落としました。

※ステファニーさん。イメージを単純に転写するとオリアナとキャラが被りそうだったので、
 子供っぽい部分を多少強調した作りにしました。ドラッグスターを乗り回してそうな感じ?
 改造銃には、何気にゲコ太がぶら下がっていたり。

 銃の"マガジン"に相当する部分には「DESTROY THEM ALL!!(みんなブチ壊せ!!)」と彫刻されてます。

※杉谷。極めて解りやすいヤクザ風。こういうのは今までの『禁書』に居なかったタイプですね。

 彼の衣装は最初からタイトめの黒スーツと決めていたのですが、映画にもなっている洋ゲー
 『HITMAN』の主人公の衣装が余りにイメージに合いすぎだったので、かなり影響されてます…。

※ガジェット類その1・一通さんの改造杖。能力の使用or非使用に関わらず装着したままに出来るよう、
 持ち手以外の支持部分を増量&盾のような形に折り畳みが可能な作りになっています。

※ガジェット類その2・テクパトルの"原典(石版)"。当初はアステカの暦石が表面に彫刻されていましたが、
 印刷に反映されないのと「携帯するには目立ちすぎる」と言う理由から、本番では表面の意匠を丸ごとカット。

 ちなみに、ここで飛び出しているのは「月と兎のお話」ですが、
 描写はかなり省略しています(理由は上に同じく『印刷に反映されない』から)。

※エツァリ。確か本編5巻の時点で「浅黒い肌で、黒髪の少年」と描写されていた筈ですが、
 いまのいままで設定画を起こすほどの登場機会が無かったため、ここまで延び延びに…。
 原典を固定するクリップについては、ここでは真鍮になっていますが、黄金に変わっています。

 また、上記の事情のため、漫画&アニメ版の絵面がそれぞれ異なってしまったので、
 本編ではそれを「魔術が半端に消失した状態(変身を解く途中、ないしは魔術が無力化された名残り)」
 …という形で、ひと纏めにしてみました。

※スーパー麦野(仮称)。『クロックタワー』のシザーマンや、『エルム街の悪夢』のフレディ…といった、
 いわゆる「主人公を追い回すホラーキャラ」みたいな位置づけ?

 ちなみに、麦野アームや麦野アイ以外に、麦野ビームや麦野パンチなんて小ネタもパッと浮かんだりしましたが、
 やりすぎると怒られそうだったので割愛…まあ、字面でどんなものかは大体解るよね?

※エイワス。彼(彼女でも可。ここでは便宜的に"彼")はズバリ「人間の姿に擬態した異生物」です。
 袖や裾に見える部分も身体の一部。「マンタ(エイ)のヒレ」をイメージして貰えると解り易いかも?

 加えて、彼がアレイスターに近い造型なのは意図的なものです(あっちは『人外の領域ギリギリにいる"人間"』)。

※19巻表紙ラフ。コンセプトが15巻に近いのは上に挙げたとおりですが、今回は浜面を並べて
 バディ・ムービー(刑事モノの映画で、いわゆる『相棒』系)にも似た空気を醸し出したいなー、
 みたいな事を漠然と考えていたので、そのように。

 しかし、こんな色気のない表紙、少年/男性向けカテゴリのライトノベルじゃ普通は描けないだろうなぁ。

※20巻表紙。19巻のモノトーン&野郎2名と言う"電撃色薄め"な表紙だったのとは変わって、今回は通常運転。
 レッサーは当サイトのラフを事前に見ていないと「…この人、誰?」とか言われそうですが。

※レッサーさん。17〜18巻で出したラフだと身長や頭身が解りにくく、上条との対比もよく解らない事になるので、
 補足のラフを1枚。個性化を施す意味も兼ねて、マフラーをアニマルフェイクにしてみました。
 普通のペラい繊維系マフラーよりも、こっちの方が魔術師っぽいよね?

 …しかし、低頭身で女性的な体つきを作るのはバランス取りが難しいなぁ。まだデフォルメが足りないかな。
 実際はもうちょっと「出るトコが出て、引っ込むトコが引っ込んでる」イメージなんですけど。

※エリザリーナ姉妹。一卵性双生児みたく、2人の基本的な造型に違いは有りません。

 設定上、彼女達はスーパーモデル的「不自然なスマートさ」と言うか「不健康な感じ」を出す必要があったので、
 他キャラと比べて頭身がやや高く、ひと回り細身で骨ばった感じです。ゆえに初見は異様に映るかも知れませんね。

※ガジェット関連1。"傾国の女"の装備・デュランダル。↑の剣のデザインがしっくり来なかったので描き直し。
 「聖遺物(遺髪・骨・血液といった『過去の聖人のパーツ』)がそのまま剣になったような」イメージなので、
 聖剣と呼ぶには、ちょっとグロテスクで禍々しい感じになってしまったかも。

※ガジェット関連2。駆動鎧・高速戦仕様。いわゆる早送り的な脚の運びで500km/h超の速度を出すとなると、
 間違いなく人体が運動の速度に耐えられないので、「走る」というよりは「跳ぶ」イメージ?

 単純な「衝撃」の問題なら"20メートルぐらいの高さから生卵を落としても割れない"衝撃吸収素材が
 現実にも存在するくらいなので、学園都市のミラクル技術なら何とでもなりそう。

※滝壺さんロシア編バージョン。従来のジャージに+する形で、もこもこファンシーな感じになりました。

 余談ですが、今回キャララフがみんな似たようなポーズなのは「頭身や意匠を解りやすくするため」です。
 造型を確認するためにレッサーを描き起こしたのと同じ理由ですね。

※ミサカワーストその1。美琴よりもお姉さん(上条と同じくらいの歳?)な造型…なのですが、
 細かいパーツやライフセーバーのような意匠もあってか、以外と体型が解りにくい状況に。
 なお、身長は美琴より2〜3センチ程度高く、体格もやや大人びています。

※ミサカワーストその2。ガジェット確認など。表情は美琴や妹達のそれよりも、スーパー麦野さんに近い属性?

※一通さんロシア編バージョンその1。実はこのラフ、16巻前後の時期に「冬を想定して」描いたものです。
 なので、現在とは頭身やら何やらがすこし異なっているため、背面のデザイン確認も含めて、
 ↓のラフを今回新たに追加しています。

※一通さんロシア編バージョンその2。ラフの補足に有る通り今回は「リトル=グレイ」をイメージ。
 全体的に光反射系の素材やラメを多用。靴はアウレオルスが履いていたクロコダイル革靴の色違い。

 ちなみに、今回ロンTは登場機会が有りません。柄もあくまで暫定です。
 シャツの柄パターンは他にも幾つかストックが有るので、機会が有ればコロコロ着せ替えても良いかも?

※美琴さんロシア編バージョン。ファンシー成分が滝壺さんの担当になってしまったので、
 敢えて落ち着いた感じにしてみました。ちょい前の用語に喩えるなら"トラッド系"?

 もともと、美琴は自分の少女趣味を(外聞を憚っているため?)あまり表沙汰にしない人なので、
 「テキトーな店で、特に何も考えず服を見繕ってもらったら」こんな感じになるんじゃ無いでしょうか?

 …あ、ちなみに今回はレギンスの上から短パンを履いています。"鉄壁のガード"は健在だ!

※20巻表紙ラフ。前巻が一通さんと浜面のコンビ表紙だったので、今回は上条メインを当初から考えていました。

 ちなみに、レッサー(=新たなる光)のユニフォームは、主張が非常に強い色を用いているので、
 基本となる1色を常に設定している『禁書』の表紙だと「色同士が喧嘩してしまう」ため、以外に描き辛かったり。

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