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※16巻表紙。当イラストのキモは…「テカり」
 その所為かどうかは知れませんが、何だか微妙にいつもと絵柄が違うような…とは言え、
 自分の場合、半年そこらで絵柄が変わるなんて、特に珍しい話でも無いですが。

※17巻表紙。そして今度のキモは…「腹筋」
 もはや言ってる事は完全に変態そのものですが…コレも今更な話か。

 変態序でに。↓頁下の琉華のラフでも、このしょうもない性癖は遺憾無く発揮されております。

※府蘭・初案。彼女は"黒のおかっぱ、水着+前開きのピンク色パーカー、大型リュックに各種アンテナ特盛り"
 …といった感じで、実は当初から詳細な著者指定の入っていたキャラなのですが、
 「スペース電波チャネリングキャラなら、本体に解り易くアンテナを装備すると良さそうな。月面ウサギ→うさみみ?

 と言った、はいむらの軽い思い付きから、このあと府蘭が妙にキャラ立ちし始める、訳の分からない事態に…。

※府蘭・その2。「ウサギなら尻尾は必須でしょう!」という天の声に基づき、尻尾(レドーム)を追加。
 その所為で今度はリュックの装備に支障が生じてしまったため、サイズを変更。

 府蘭の水着に関しては、初案提出の後「水着の布面積は少なめで」というリプライが有ったのですが、
 実は当初から「ホットパンツ型しか有り得ない!」的な謎の確信を自分が抱いていた為、
 今回は断固として天命に反旗を翻しました…わざわざ当ラフで水着のディテールにまで言及しているのは、そのせい。

※府蘭・その3。「ウサギっぽいシンボルとかオブジェクトを追加しましょう。背中に兎+宇宙人マークとか?」と言う、
 更なる天の声を基にしたもの。とは言え、リュックを装備すると背中のシンボルは丸ごと隠れてしまうため、
 ビキニにも同じような意匠を追加した方が良いかも?…と思ったので、そのように。

※エレメント・ハナカマキリ型。コイツのみならず、16巻では様々な生物を模したエレメントが登場していますが、
 挿絵化されたエレメントが極めて少ないのは、ひとえに
 「1Cモノクロイラストでの半透明処理描写は、非常に困難である」事が最大の理由です。

 美術畑の方なら「モノクロスケッチで"雪景を、第三者が雪景と視認出来るよう描写する"には、極めて高い技術を要する」
 みたいなフレーズを一度は耳にした事が有るかもですが、それと似たような事情と言ったら良いのか…。

※続・上里勢力。琉華は造形の極性がオティヌスと被ってしまった点にプチ後悔。
 冥亞は「黒髪の白単衣(いわゆる『ユーレイ姿』)」と言った以外に、詳細な指定は殆ど無かったので、
 三角巾がハート型だったり、妙に目立つ巨乳だったりと、独自にキャラ付けを施してみました。
 織雛については… →大昔に描いたカナミン を、今描いたらどうなるんだろう?と言った感じで。

 なお、キャラ造形を確認して貰う事を優先したため、ココでは反映されていないのですが、
 冥亞さん、実は平常時でも180cm超の巨娘です(←はいむらの提案…と言う名の思いつき)。
 本編の彼女は、当ラフよりも一回りほどデカいと思って頂ければ。

※↑の3キャラ中、琉華のみ描き直し。「只でさえ線数が多いうえに、ヒラヒラが多いから鬱陶しい
 (加えて、他のキャラと並んだ時にバランスが悪い)なぁ…」と思ったので、水着周りをさくっとシェイプ。
 ついでに挿絵に登場する予定だった"大&小"を追加した計三形態に。

 ちなみに、彼女のキモは「喰い込み」。何を(≒何処を)指すのかは語るまでも無いよね…!

※16巻表紙ラフ。ちなみに当巻の表紙、「線画まで描いた後になって破棄した」ボツ稿が存在します。
 正規の表紙と登場するキャラも構図もほぼ同様で、単にちまちまデッサン修正するのが面倒なもので、
 イチから描き直しただけの事ですから、ボツ稿はちくいち載せるまでのモノでも無いかと。

 このラフが妙に"整理整頓"されているのは「既に(没になった)絵が有った」がためです。
 ↓直下の17巻ラフと比べれば、情報整理の差は歴然ですね。

※17巻表紙ラフ。16巻本文を読み終えた段階で「…あ。17巻の表紙は府蘭だわ」と、既に計画していました。、
 上記キャララフで、府蘭だけ枚数やディテールが妙に煮詰められているのは、"コレ"を見越しての…と言う事ですね。

※18巻表紙。アレです。例えばこの巻の表紙が「ミナさんの腿チラシーン」とかだったら、
 店頭で一見するだけなら極めてラノベ然とした佇まいですが、内容を知った後は激冷め間違い無しなので、
 「アレイスターのピン絵しか有り得ない」は、当初から編集さん&自分の一致した見解でした。
 この巻の主人公は、上条さんでは、無い。

 にしても、デフォルメ具合を間違ったのか、キャラのバランスが妙に悪い…。

※19巻表紙。そして18巻からの、この有様である。もう色々と台無しだよ!

 …何だか新約に入って以降、上条さんの乙女力が微妙に高まっている気がしますが、そこは気にしないでおこう。
 と言うか、本当は上条さんにロゴが掛かって程良く顔が隠れる形を想定していたのですが(↓ページ下部の表紙ラフ参照)、
 実際の表紙では、想定の逆位置にロゴが配置されたため、思いっきり上条さんの乙女力がダダ漏れに…。

※ミナ=メイザース。「スカートに大きくスリットの入った、19世紀風の喪服」という点は当初から指定に有ったため、
 概ねそれに沿った形です。自分の創作の余地としては「星形のピン(ボタン)」「架空の星座紋様」あたり?

 しかし、この「架空の星座紋様」、画面がゴチャゴチャするため本文では削られています。
 いや、只でさえ衣服の形が解り難いうえ、ココに紋様まで加えると、1Cでは訳が解らない事になるので…。

※結社時代のアレイスター(愛称:若レイスター)。順序としてはミナの後に描き下ろしたものですが、

 「同じ結社の構成員であるこの二人、デザイン的には共通の意匠を持つのでは?」

 …と言う事で、カラーリングやピンの形などがミナと同じになっています。もし、結社の他メンバーが描かれる事が有ったなら
 (と言うか、実は当初、ウェストコットは挿絵になる予定でした)、たぶんこの二人と似たような意匠だった筈?

※アレイスター少女体(愛称:女レイスター)・その1。当初の指定から「魔女」というデザインラインが示されていた彼女ですが、
 なにぶんオティヌスと言う前例が有る(と言うか今も居る)ので、あまりに同じ過ぎるとキャラの描き分け的にアレだろう
 …と言う事で、結果こんな形に。(続く)

※女レイスター・その2。(続き)救いとしては、指定に「水色の、制服のような衣装」の一文が有ったこと。
 コレで肌色成分多めとかだったら、オティヌスとの区別はますます困難を極めた筈…。

 ちなみに、挿絵のシーン選定の都合上、杖は本番で挿絵化されていません…が、コレはそのうち出てくるかな。

※18巻表紙ラフ。普段はココで書くような事を、上でほとんど書いちゃったので、以下はオマケの余談。

 「なんか新約からラフの数、減ってない?」と感じている方もいらっしゃるのでは?と思いますが
 …掻い摘んで言うと、物語開始当初(この場合は旧約の序盤の頃)は、

 『どのような場所で、どのようなキャラクターが、何をするのか?』

 と言った諸々は、小説本文の描写と挿絵で"しか"表現されなかったため、自然とデザインを切るべき案件は多くなっていました。(続く)

※19巻表紙ラフ。

 (続き)…が、本編の刊行が10年を超え、マンガ・アニメ・ゲームなどで、ビジュアル(キャラクター"だけ"に非ず)が周知された現在、
 もう自分の領分ってそこまでは発生しないんですよね。「描かずもがな、皆の脳内で割とビジュアル化されてる」と言うか。

 …実は、飛び抜けて大変なのが最初の1巻で、"本文"という確かなメインストリームこそ有れど、
 上記の『何処で、誰が、何を?』のビジュアル化」は、事実上、描く人間(の感性)にほぼ全乗せ一点賭けされるので、
 ラノベの挿絵を4本も5本も掛け持ちしてるイラストレーターさんって本当に大変じゃないかなぁ…。

※新約20巻表紙。「上条&インデックスのコンビ表紙、(宣材などは別枠として)本編小説では出来るだけ取っておきたい」
 と言う点に変わりは無いですが…「『禁書』2巻から14年経っても、本編まだ続いてます☆」なんて想像出来ませんよね、当時は。

※新約21巻表紙。はいむら脳内で「クリファパズル、小型犬マスコットキャラ説」が急浮上。

 判り難いと思いますが、実はこの表紙、ひとつ極めて大きなミスをやらかしています。
 …と言うか「やらかしていた」が正確?このへんの詳細については、下の21巻表紙ラフで言及します。

※クリファパズル545・その1&その2。いつもの「練られていないときは、超ダサい」の法則、発動。
 とは言え実のところ、最初のα案《左》から大枠はさほど変わっていなかったりします。

 クリファは元から誇張が強いキャラなので「尻尾を"第二の表情"にすると、キャラ付けとして美味しいのでは?」
 と、考えましたが、これは天の声によってオミット。

 ただし、この一旦はオミットされた"第二の表情"、実はいまも形を少し変えて名残が有ります
 コレも21巻表紙での大きなミスに掛かる話なので、下記表紙ラフの項で併せて言及します。

※クリファパズル545・その3&その4。「タレ目のほうが良いのでは?」という話から、目は垂れ気味に。
 銀テープのライン処理は「斜めにクロスした方が見映え良いのでは?」という話から、斜め処理に。
 尻尾はイカゲソのような形に。胴体の"吸盤"は、タブロイド(=紙)にまつわって"押しピン"の形に。
 ほか、プレゼント結びが追加されたり…と、華やかさを徐々に増していく形になりました。

※オルソラ_イシス=デメーテル(略称「オルソラID」or「ID」)。電源コード、ぐるぐる巻き

 IDの「指先の蔓」は細く小さいため、ラノベ挿絵の"視野"ではディテールの描写が難しい類です
 (例えば「カメラへ向けて指先を突き出す」と言うような仕草が本文の描写と噛み合い、かつ挿絵になるなら可能)。
 挿絵シーン選定の際にも、指先へフォーカスするような場面は特に存在しなかったので、
 その辺りは比較的割り切って、アッサリ描かれています。

※サミュエル=リデル=マグレガー=メイザース・その1。
 そして今回の…と言うか、シリーズ全体を見渡しても、恐らく最大最高レベルの難産だった、このひと。
 察しの良い人なら↓以下の一文で解ると思いますが、

 「派手な四原色を用いた、中近世スコットランド軍服姿の、中年男性」

 を、(現代の日本的な感覚で)「ボスキャラ、出来れば格好良いボスキャラに見える」よう成立させなければならない
 …と言う、超絶高難易度の大問題が、はいむらの眼前に大きく立ちはだかりました。

 実はメイザース、当ラフに行き着くより前から、ひたすらアイデアを描いては消し…みたいな繰り返しを延々行なっており、
 「…うーん。ラフとして提示出来る最低限の形にすらならない。どうすんのコレ?」みたいな状況が結構続いていました。
 点数こそ『駆動鎧』に比べてずっと少なく見えますが、掛けた時間の総量は歴代ナンバーワンです。間違いなく。

 なお、この段階でボンヤリと想定していたキャライメージは「スト2のベガ」
 21巻で本登場した彼よりも、その1は随分とマッチョな印象ですね。

※そして、本来は20巻末(本文の最終頁)に掲載される"筈"だった、見開きの1C8ラフ。
 「あれっ、モノクロ1枚少なくね?」「『禁書』なら、やっぱココには絵が入りそうな感じじゃね?」
 と思った方も多いのでは無いでしょうか?

 …そうです、ちゃんと想定していたのです!
 しかし、↓以下の理由から、当ラフの清書と掲載は見送られる事態に。

※メイザース・その2。直上見開きで姿が描かれた通り、「その1」でキャラとして何とかギリギリ成立
 …した筈でしたが、1C最終〆切(=ここを過ぎたら各方面が死ねる、いわゆる「デッドライン」)の数日前になって、

 「新約18巻の過去編で『魔女のような帽子(=とんがり帽)』という、彼の容姿に関わる描写が既にされている
 事を鎌池さんが発見したため、関係者一同、愕然(全員、その時まで完全に↑の描写を失念)。そして自分はと言うと、

 「…え?今までのアレへ更に"とんがり魔女帽子"追加で再デザイン?これで格好良いボスキャラ作るって可能なの…!?」

 と、半ば放心に近い状態。…繰り返しますがコレ最終〆切数日前の出来事です。そりゃあ呆けもしますわ。
 とにかく、迫る刻限と相談しつつ、それでも何とかしようと試みてはみたものの…(続く)

※メイザース・その3。(続き)…結果は自他ともに「うん。無いっすね(←ココ半笑いで。「フフッw」みたいな)」となりました。
 コレはすなわち、ふたつ上に有る、見開き挿絵ラフが使えなくなった事をも同時に意味します。

 「上条・一通・アレイスター側だけをトリミングして拡大すれば良いのでは?」との話も挙がりましたが、その場合
 "この場面の最重要モチーフであるアレイスターが、ちょうど見開きの中央=頁の内側へ巻き込まれる"
 と言う、無視できないレイアウト上の瑕疵が発生します。

 以上の事情から「メイザースを再デザインする時間も、挿絵の構図を再考する時間も無いので、見開きはナシで」
 と、なりました。彼のキャラ出しはココで一旦ストップ。

※ダイアン=フォーチュン。どっかの派手なオッサンとはうって変わり、1stフラッシュ案《左》の時点でほぼ完成。
 何と言ったら良いのか、実に「最近のはいむらっぽいキャラ」でも有りますね、彼女。

 …コレは言い換えれば「保守的」とも言えます。『オルソラID』にも概ね当てはまりますが。
 それゆえ、クリファやメイザースと違って、実のところ彼女達には語る事があまり無いんですよね。

※メイザース・その4&その5。20巻のリベンジとばかりに、キャラを完全改訂。

 「…そう言えば『カウボーイビバップ』劇場版で、ハロウィンコスプレなのに格好良い悪役が居たじゃないか!」
 と言う、まさに神託の如きフラッシュバックを発端に、若レイスターやミナと共通する「『黄金』意匠」も混ぜ込み、このように。
 本チャンの21巻4Cで描かれている彼よりも、当ラフ2nd:α1案《右》の方がイメージに近い…と言うのも良く有る事。

 ともあれ、リベンジでは2ndフラッシュ案《左》の時点で、割と早期に絵が纏まってくれました。神託様々です。
 マフラーとチェックスカートの配色は逆にしても良かったかな?

※新約20巻表紙ラフ。「この2名を表紙でどう扱うか?」にも連なる話ですが、
 長期に継続し、膨大な数のキャラが点在し、物語が複数同時進行するシリーズ…ともなると、
 「一体一体のキャラへ細かく気を払う」と言う、数多のラノベで当たり前に行われている事すら、一筋縄には行きません。
 20巻の通称『メイザース地獄、或いは新約20の悪夢』が、まさにその証明。

 あ、そう言えばこの巻から、お絵かき用ツールをphotoshopからSAIへ移行しています

※新約21巻表紙ラフ。FIX(=完成)版と比べ、一通さんのポーズは割と変わっています。

 …で、お待ちかねの「大きなミスって何やねん」と言う話ですが、
 そいつはズバリ「クリファのドレスに"記事"が全く描かれていなかった=描き忘れた」事です。
 表紙をFIXし、提出を終えた後でコレに気づき、ひとしきりアワワワしたのですが、

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 [A]:「…そう言えば、20巻だとアレイスターのタブロイドだけど、21巻では一通さんのタブロイドに差し替わってるな」
 →[B]:「て事は、これって動的に差し替わるのでは?OSやブラウザタイルみたく、消えたり増減したりワイプしたり」
  →[C]:「…この"記事"を適宜更新する事で、キャラの補強が可能では?と言うか、何も書かれない事に意味が出るのでは?」

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 そんな訳で、"記事"の描き忘れは敢えてそのまま。いわば『OSをアップデート中です…しばらくお待ち下さい』状態。
 更に言うと、はいむら脳内大雑把設定では「人間の視界に入らない限り、ドレスに記事は浮かばない」です。オートスリープ?

 そして、今回の21巻4C口絵には、早速この「補強(と言う名目の、ちょっとした遊び要素)」が有ります。
 クリファ < 「にひひー☆どうだ怖いだろー」

※新約22巻表紙。作中での氷原は文字通りの平原だったり(≒流氷ではない)、
 そもそも浜面とコロさんが氷原を徒歩で渡るような描写も特には無かったりしますが、
 そこはそれ、表紙絵ならではの「嘘」と言うヤツで。

※新約22リバース表紙。リバースって何だ…(今更)

 当巻は、上条さんに纏わるキーワードのようなものが文中で頻繁に立ち現れるため、
 表紙の"彼"についても、その辺がそこはかとなく反映されていますが
 …細かい話は↓の表紙ラフの項で。

※大人型アンナ=シュプレンゲル初案。彼女は22巻とリバースで見た目が大きく変化していますが、
 こちらのアンナを、はいむらは『マダム=ホロス体』と呼称しています。

 1st(左)ベースで加筆修正&色載せをした(右)のち
「…なんか違いますよねー、コレ」みたいな話になったので、もうすこし悪足掻きする事に。

※マダム=ホロス体(大人アンナ)その2。何か右腕がおかしいですが、デザイン自体は割とすんなり通過。
 実はこの時点で既に「姿が幼体化する」事は解っていたので、ちんまり化した後の事を或る程度見越したデザインにしています。

※子供型アンナ=シュプレンゲル。こちらは『真体アンナ』と呼称。飽くまで分類上の都合ですが。

 髪の毛周りの情報がマダム=ホロス体の時から無駄に盛られていたのはこのせいで、
 作中で「衣装は大人の時のまま」と書かれている以上、明らかに真体の布部分はガバガバになるので、
 キャラに動きを付けた絵を作るときに「巧いこと隠せる」必要が有ったのです。

※ヒロインズのドレス姿・その1。『新約20』のメイザースもでしたが、彼女たちのルックも当初から極めて精細に文中で描写されていたため、
 「ココ矛盾してない?髪型は?必要パーツは?」と言った感じの"編集さんと一緒に間違い探し、答え合わせする"ようなデザイン進行になりました。

 こういった形のデザインには「書かれている事を描けば良いんだから、楽チンだよね!」みたいな面が有る一方、
 それが「〜してはならない」「〜しなければいけない」と言った"ある種のルール、決まりごと"に転化し、デザイン上の重い枷となる場合も…(続く)

※ヒロインズのドレス姿・その2。(続き)…で、当ラフはどっちかと言うと「後者」の類
 "作中描写との答え合わせを逐一繰り返す、見た目以上に重めのデザイン"で、
 実はココから更に「アレが足りない、あぁコレも描かないといけない…」と言った感じの追加要素が生じていて、
 本チャンで描かれているモノとコイツとでは、パッと見には解らないレベルの細かな差異が有ったりします。

 この辺りは、自分のやりたいものを無制約かつ無邪気に詰め込める、SNSで拡散されるような個人発信型イラストとの顕著な違いで、
 偶に「あっち」が羨ましく感じる事も有りますね…。いや、こっちはこっちで、また別種の面白さが有りますけど。

※上条=ドラゴン=上条[A]。ちなみに神浄さんの方は『上条[B]』と呼称しています。あっちはラフ無し。

スカイブルーレモンイエロードラゴンさん(ゴールデンブラックドラゴンみたいな?)も、
ドレス案に比べればずいぶんと緩いですが、作中描写との答え合わせに類するデザイン。

…そういえば「以前よりも掲載されるラフの枚数が減っている理由」を改めて考えると、
「答え合わせに割くリソース量が増加しているため、無邪気にラフを描けなくなっている」ってのも理由の一部に有るかもですね。
「ココ間違ってない?ココ自由にやって良いの?」みたいな"判断する物事の回数や量"が増してる?

※新約22巻表紙ラフ。完成稿よりもコロさんのキャリーケースがずいぶん小さいですが、
 作業工程を経る毎に「もうちょっと大きく…いやもうちょっと…」みたいな感じで、徐々に体積が増大しています。

※新約22リバース表紙ラフ。[A]さんのスカイブルー&レモンイエローに対し、
 [B]さんはショッキングピンク&エメラルドが「キャラクターを顕す色」なので、
 表紙と4C口絵三つ折りの彼には、当該の色が一部使われています。
 …しかし、この[A]さん&[B]さんのキャラカラー4色、何れも印刷じゃ正しく出力出来ない色ー!

 ものすごく雑に言うと、紙本の印刷は細かい顔料の粒子の層を重ねたもので、
 実はこの形式、我々がモニタや自然風景を見てる時のような"光"
 思わず目を伏せてしまうような"眩さ"?みたいなのって、再現も表現も出来ないんですよね…。

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